病院や施設で人間ドックを受診した際、基準値と呼ばれる数値を元に、異常の有無を報告する検査結果が割り出されるシステムになっています。基準値は集められた大人数の健康な人のデータを元に割り出された数値です。基準値は以前「正常基準値」という名称で、「○から○の範囲内なら正常」といった説明がなされていましたが、潜伏する病気も少なくありませんし、潜伏中は100%健康だとは言えませんから、今は正常基準値ではなく基準値という表現を使用されるのが一般的になっています。
すべての病院で同じ基準値が出されるわけではなく、病院によって多少の差が生じます。ですからA病院で基準値の範囲内と診断されても、同じ状態でB病院を受診した場合、要注意の判断が下されることもあります。こうした差をなくそう、という動きもありますが、現段階ではまだ完全に統一されていない状態です。
また、この基準値を過剰に鵜呑みにしてしまうのも考え物です。例を挙げてみますと、飲酒した翌日や長時間車を運転した日などは、普段どおりの体調ではいられないこともあると思います。人間の身体は毎日体調が異なり、一定していませんから、人間ドックを受診した日に偶然体調が良かったり悪かったりすると、検査結果にも影響してしまいます。
もちろん、基準値の中間付近にいれば問題ありませんが、基準値のギリギリだった・・・という場合は深刻に受け止めるべきです。正常とされる範囲からかなり大きく外れた結果が人間ドックの受診後出てしまった場合、正常ではない可能性大です。ご自身では何の異常もなく健康体だ、と思い込んでいた方にとっては信じがたい結果でしょうが、人間ドックの検査は高精度ですから、出された結果を踏まえ、今後どのような治療や対策を施していくか、きちんと検討していかなくてはなりません。